【Selle Italia】NEWモデル、SP-01使ってみました!

セライタリアから発表された奇抜な形状の新モデル、SP-01。
サドルの後部が完全に分割された独特の形状が、サスペンションのような動きで骨盤の動きをサポート、ペダリングの安定化につなげる…というのがメーカーのうたい文句です。
そしてこの複雑な形状にはモータースポーツや航空宇宙産業の技術も駆使されているとか…。
というわけで、そんな楽しみなニューモデルを実際にスタッフが使用してみました。

実はこのモデル、2015年のユーロバイクで「コンセプトモデル」として展示はされていました。
2016年に一度は製品化の発表がされたものの、製造上の問題で結局発売はされず、満を持して2017年のユーロバイクで一般にお披露目、昨年末ごろに初回分が入荷となりました。


今回使用したのは一番下のモデルにあたるSP-01 SUPERFLOW。
このサドルの最大の特徴は最初に述べたように後部が割れていることと、真後ろから見たときのこの独特な形状でしょう。
サドル単体で見たときは、一番最初の動画のように(5秒あたり)後部が全体的に上下に動くような感じを想像していたのですが、実際に乗ってみると…


黄色で示した「コ」の字の部分の上側が上下にしなるようなイメージです。
明らかに「動いている」と感じるほどペダリングがふにゃふにゃするようなフィーリングはなく、程よいしなりで体の動きのサポートに加えて、地面からの振動の減衰にも一役買っているのではないかと思います。
パッドは特別厚くも薄くもなく、一般的なレーシングサドルと同じぐらいという感じです。

もうひとつの特徴でもある大きな開口部を持った「スーパーフロー」の形状。
セライタリアにはidmatchというフィッティングシステムがあり、簡単に言うと骨盤の幅でSとLの2種類、柔軟性で穴なし、小さな穴あき、大きな穴あきと3種類の分類になっており、スーパーフローは最も柔軟性の高い人向きの形状となっています。

前傾が強いポジションに伴って前側に体重がかかるため、その際の尿道の圧迫を防ぐための穴となっています。
また別の側面からみると、前傾が浅い立ち気味のポジションの人が使うと、当然のことながら単純にお尻を受け止める面積が少ないこともあり痛みが出がちです。このSP-01に限って言えば、極端に言えば真上から体重がかかる状態になってしまうため、動く部分が沈みっぱなしになってしまい、しなりが最大限に生かせないような印象を受けました。
独特な形状が生み出すこのSP-01のしなりは好みの分かれるところかもしれませんが、私自身は体重が軽く軽いギアを回していくタイプなのでサポート感がちょうど良いと感じました。パワーをかけて重いギアを踏んでいくライダーにとっては、もしかすると動き過ぎると感じることもあるかもしれません。

重量に関しては構造が独特なこともあり、決して軽いサドルとは言えませんが、重量増は最低限に抑えられていると思います。
(あくまで「軽量サドル」の部類に入らないというだけで、上位モデルであれば軽量マニアを除けばそこまで気になるほどではないと思いますが)

ラインナップは下記の4通りとなっており、サイズもそれぞれS・Lがございます。
見た目の形状、そして技術的にも革新的な要素を詰め込んだSP-01、ぜひidmatchをお試しいただいた上でご検討いただければと思います。

 


SP-01 TEKNO SUPERFLOW
表皮:Fibra-Tek
レール:Hi-Tech Carbon φ7 x 9mm
S:130 x 286mm / 125g
L:145 x 286mm / 130g
価格:¥54,500(税抜)


SP-01 KIT CARBONIO SUPERFLOW
表皮:Fibra-Tek
レール:CarboKeramic φ7 x 9mm
S:130 x 288mm / 160g
L:142 x 288mm / 165g
価格:¥38,500(税抜)


SP-01 TITANIUM SUPERFLOW
表皮:Fibra-Tek
レール:Titanium Tube φ7mm
S:130 x 288mm / 180g
L:142 x 288mm / 185g
価格:¥33,700(税抜)


SP-01 SUPERFLOW
表皮:Fibra-Tek
レール:Ti316 Tube φ7mm
S:130 x 288mm / 200g
L:142 x 288mm / 205g
価格:¥27,900(税抜)

idmatch実施店舗はこちら
http://www.fukaya-sangyo.co.jp/shoplist/?sp_shop=id_match