以前、MTB初心者向けのMTBの選び方解説記事を書きましたが、読んでいただけましたか?
記事を読んでMTBに興味を持ったり、実際に乗ってみたくなった方が1人でもいれば嬉しい限りですが、乗りたくなったのは書いた私自身も例外ではありません。
「久しぶりにダウンヒルコース走りたいな…」
思い立ったら即行動!ということで、ふじてんリゾートに行ってきました!
ふじてんリゾートは山梨県にあるレジャー施設。
冬はスキー場として営業していますが、春~秋はMTBやグラススキー、サバイバルゲームなどの色々なアウトドアスポーツを楽しめます。
個人的に気になっていた製品をいくつかテストしてきたので、今回の記事ではSENAのMTB向けスマートヘルメット「M1」と外付けインカム「pi」を実際に使った感想を交えてご紹介します!
◆簡単に商品紹介
《SENA M1》
「M1」はMTB向けのスマートヘルメット。(以下スマヘル)
見た目は普通のヘルメットですが、インカムやテールライト、FMラジオチューナーが内蔵された多機能スマヘルです。
インカムやラジオ機能はスマホとペアリングせずに使えるため、スマホのバッテリーを気にせずに使うことができます。
両サイドにスピーカー(赤丸)、前部にマイク(黄丸)を内蔵。
耳を塞がないため、周りの音もしっかり聞こえます。
ボタンは大きいため押しやすく、グローブを着けていてもしっかり操作出来ます。
テールライトが内蔵されているため、暗いトレイルや夜間の走行も安心。
スマホとBluetooth接続すれば音楽再生やナビ案内も出来るため、通勤通学にもオススメのヘルメットです!
《SENA pi》
「pi」はコンパクトな外付けタイプのインカム。取り付けるだけで好きなヘルメットをスマヘルにアップグレードできます。
サイドストラップにツメを引っ掛けて固定。小型で殆ど出っ張らないため、ヘルメットのデザインを損なわずに使用できます。
コードはパッドに挟んで固定すると邪魔になりません。
37gと非常に軽量で耳に当たることも無いため、1日中被っていても不快感は無し。
M1と同じくスマホなしでインカム通話が可能で、勿論スマホとのBluetooth接続もできます。
フルフェイスを除くほぼ全てのヘルメットに装着できるため、“お気に入りのヘルメットをスマヘル化したい方”や“用途に応じてヘルメットを使い分けたい方”にはpiがオススメです!
◆性能比較
M1とpi、他社製インカムの比較表を作ってみました。
SENA M1 |
SENA pi |
他社製インカム |
|
タイプ |
ヘルメット内蔵 |
ヘルメット外付 |
イヤホン型 |
通話方式 |
Bluetooth モバイルデータ |
Bluetooth モバイルデータ |
モバイルデータのみ |
重量 |
430g(Mサイズ) |
37g |
15g |
最長通話距離 |
900m |
400m |
無制限(データ圏内) |
通話可能人数 |
4人 |
2人 |
10人 |
通話可能時間 |
11~18時間 |
6時間 |
7時間 |
SENAのインカムと他社製インカムの大きな違いは通信方式。
モバイルデータ通信方式を採用している他社製インカムは通話距離が無制限ですが、山間部やトンネル内部などのデータ圏外では使用できない&スマホとのペアリングが必須というデメリットがあります。
一方、SENAのインカムはインカム同士がBluetooth通信するため、スマホとのペアリングは不要。データ圏外でも使えます。
また、スマホとペアリングして音声通話アプリを使えばモバイルデータ通信でも通話可能。”状況に応じて通話方式を変更できる”のがSENA製品の強みです。
SENAのM1とpiを比較すると、M1のほうが全体的にハイスペックですが、一般的なMTB向けヘルメットと比べると重量はやや重め。
piはコンパクトで軽量な分、通話距離や通話可能時間は短めでラジオ機能もオミットされています。(スマホとペアリングしてradikoを使えばラジオを聴けます。)
ノイキャン性能や声の聞き取りやすさに大きな差はありませんでした。
◆一日使ってみた感想
以前他社製の自転車用インカムを使った時は山間部で接続が途切れてしまったり、ダウンヒルの風切り音を拾ってしまったりと良い印象を持てなかったのですが、SENAのインカムは良い意味で期待を裏切ってくれました。
低遅延で聞き取りやすい音声&強力なノイズキャンセリング
まず驚いたのは低遅延で聞き取りやすい音声。インカムを繋げたまま対面で喋っても遅延を感じることはなく、音声も超クリア。マイクは口元から離れた位置に配置されていますが、しっかり声を拾います。
外して横に置いた状態でも会話が聞き取れるほどの高感度ですが、音割れすることは無く、音量調整は1回だけで済みました。
リフトに別々で乗ってもおしゃべりできます。
Advanced Noise Control™機能(ノイズキャンセリング)によって風切り音やロードノイズが大幅にカットされるため、ダウンヒル中でも問題なく会話可能。
雑音で声が聞き取れない場面は1度もありませんでした。
情報共有が重要なダウンヒル走行とインカムの相性は抜群!
ダウンヒルコースは石や木の根などの障害物に加えて急カーブやドロップ(段差)などの注意箇所が多いため、コースの把握が超重要!…なのですが、私のような初心者はコースを走るだけで精一杯。木の根を避けるのに気を取られて急カーブを曲がりきれず、指の骨を折った悲しい過去もあります…
そんなこともあって今回は2年ぶりのダウンヒル。ふじてんを走るのは初めてでしたが、インカムのおかげで怪我なく帰ることができました!
インカムを使うことで
「この先急カーブだからしっかり減速して」
「ここのドロップは高いから右から迂回しよう」
といった”具体的な情報共有”が出来るため、危険箇所を把握しながら走ることができます。
カーブやドロップの先など、後続車が確認しにくい場所で転んだときに注意喚起しやすいのも𝑮𝒐𝒐𝒅 𝑷𝒐𝒊𝒏𝒕
派手に転ぶと大きな声が出せないため、そういった状況でも後続車に注意喚起出来るのは安心感があります。
ダウンヒルコース走行中は声が通りにくくてハンドサインも出せないため、インカムとの相性は抜群でした!
スキルアップにも繋がるインカム通信
以前は走行後にアクションカムで撮影した映像を見ながら走行ラインやポジションの改善点を教わっていたのですが、自分では端まで使ったつもりのカーブも、映像で見返すとバーム(傾斜がついたカーブ)の半分も使えていない…といった主観と客観のギャップが大きく、なかなか感覚を掴めませんでした。
しかし!インカムを使えば改善点を聞きながら走れるため、個人的には映像よりも感覚を掴みやすく、改善点を反映しながら走行することができました。
私の場合はコーナリングがなかなか上達せず、バームの内側を走ってしまいがちで車体も殆ど倒せなかったのですが、
「外側走るの意識して!」
「もっと倒せるよ!」
といったアドバイスを聞きながら走行したおかげで、コーナリングがかなり上達。
コーナリングが上達すると無駄なブレーキングが減って速度域がグンと上がるため、いつも以上にダウンヒルを楽しむことができました!
以上、M1 と pi のご紹介&使用レポでしたが、魅力は伝わりましたでしょうか?
テスト前は「流石にダウンヒルの雑音は拾っちゃうかな?」と思っていたためノイキャン性能の高さにかなり驚きましたし、テストに付き合ってくれた友人からも「周りの音が聞けるし骨伝導イヤホンと違って耳が痛くならないからいいね」と好評でした。
今回はダウンヒル走行というややハードなシチュエーションでの検証でしたが、ゆったりめのトレイルライドやオンロードサイクリングでも使ってみたくなりましたね…
SENAのインカムを導入すれば会話のためによそ見をしたり大きな声を出す必要が無くなりますし、 耳を塞がないため、自転車に乗りながら安全に会話を楽しむことができます。
ソロライドや通勤/通学時の音楽再生デバイスとして活用できる製品ですので、気になる方は是非使ってみて下さい!!
〈M1 製品ページ〉
https://senabluetooth.jp/sch/m1/
〈pi 製品ページ〉
https://senabluetooth.jp/sch/pi/
〈SENA 公式 Youtube〉設定方法や機能の説明が分かりやすくてオススメです!
https://www.youtube.com/@SenaBluetoothJapan/videos
お買い求めはお近くのフカヤ取扱い販売店まで!
https://fukaya-nagoya.co.jp/store-search/