【SHIMANO】超ワイドレシオ11-46Tカセットスプロケットは極端じゃない!


XTの11-46Tのワイドレシオカセットが登場してしばらくたち、SLXにも11-46Tカセットが登場致しました。
11-46Tが登場して以来よく頂く質問で、46Tに上がる時に変速しっかりするの?ギア比が急激にがくんと落ちるんじゃないの?と、特にローギアの大きさを気にするものがありますが、結論から言いますと全くの杞憂でございます。せっかくの機会なのでグラフを交えて説明することにしましょう。
※11-46Tはリアディレイラーのキャパシティに関係なくフロントシングル専用となります。


1.歯数構成とギア比は別物
以下はXTグレードの歯数構成です。(SLX 11-46Tもこれに同じです。)

グラフは歯数と段数を表した物で、ローギアの46Tのみ飛び抜けているのが見て取れます。このグラフからすると11-46Tカセットはローギア2枚の歯数差が大きく、変速時にがくんと極端なギアシフトになるのではと考える方もいるのではないでしょうか?そんな方も以下のグラフを見れば考えが変わるかと思います。


歯数構成グラフだと目立っていた11-46Tのローギアの飛び出しは鳴りを潜め、ロー側4枚での近似関数を取ると最も直線的な自然なギア比の推移であることを示します。
ギア比は分数関数で表されますので、ギアが大きくなるに連れ歯数差に対するギア比の変化量が少なくなり、46Tのような視覚的にも目立つ大きなギアであったとしても控えめなギア比変化となるわけです。
ロー側2枚の歯数差が小さい場合、ローギアを残して頑張って漕いで、脚力の限界が近づき断腸の思いでローギアにシフトした時に、期待したほど軽くなった気がしないという経験はないでしょうか?私にはあります。
色々理屈をこねましたが簡潔に言いますと、11Sフロントシングル時は11-46Tが最もギア比の変動が規則的なカセットであると言えるのではないでしょうか、ということです。

2.変速精度はシマノクオリティ
ロー側2枚の差が大きいためギアシフトがうまく決まらないとお考えではないでしょうか?そんなことはありません。ローギアの凹凸加工とシマノチェーンの相乗効果により自然なギアシフトを提供いたします。筆者の貧脚ではすぐにギアを使い切ってしまいますが、使い切ったことに気づかないほどのなめらかな変速性能です。


11sフロントシングルMTBマストバイアイテムであろう11-46Tカセットスプロケット。お求めやすいSLXグレードが出荷開始されたこの機会にインストールしてみてはいかがでしょうか?
MTBは10sと11sのフリーボディに互換性がありますので10sから乗り換えるのも良いタイミングかと思います。

SLX CS-M7000 11-46T
希望小売価格(税抜):¥7,069

DeoreXT CS-M8000 11-46T
希望小売価格(税抜):¥10,493

※対応リアディレイラー
XTR
 RD-M9000-GS
 RD-M9000-SGS
XTR Di2
 RD-M9050-GS
 RD-M9050-SGS
DeoreXT
 RD-M8000-GS
 RD-M8000-SGS
DeoreXT Di2
 RD-M8050-GS
SLX
 RD-M7000-11-GS