当社がメインスポンサーを務める"drawer THE RACING"がゴールデンウィーク中に行われた、「Coupe du Japon びわ湖高島 STAGE」に参戦しました。
レースのレポートが届きましたのでご覧ください。
八幡浜から 2 週間後となる 5 月の連休に開催となった Coupe du Japon びわ湖高島 STAGE(CJ-1)。
例年ゴールデンウィーク開催となるため、渋滞を避けて会場入りしていましたが、残念ながら今年は日中の移動を余儀なくされ、案の定大渋滞に巻き込まれて会場まで 14 時間かけて移動。
本来であれば、5月3日の午後には現地でコースインスペションを開始し、修正が必要な機材の準備等に時間を費やすことができたはずですが、3日の10:00にチームオフィスを出発したものの、滋賀県大津市の滞在先に到着したのは日を跨ぐ寸前の23:30となってしまいました。
後で思えば、この半日のズレが大きなボタンの掛け違いを生む要素になったような気がします。
5月5日(金)レース当日
佐藤のレース 1 時間前には、MINOURA FG-540 でルーティン通りのウォームアップを行わせます。
今回はやや上りの多いコースレイアウトのため、トレーナーの負荷を上げて、低いケイデンスで筋肉に刺激を与えた後、スタート 20 分前まで高回転走でしっかりと心拍を上げて準備を行いました。
こういった様々なシチュエーションでのウォーミングアップも負荷装置が付いた FG-540 は本当に便利です。
佐藤のレースは 12:05 スタート。機材に不満はなく、レースに集中するだけです。
今回のレースで、シクロクロスを中心に活動していた武田選手(Liv)が出走するため、八幡浜とはまた違った展開が予想されました。レース前、佐藤には『ファーストラップからキツイレースになるが、必ず小林選手(MTB クラブ安曇野)、武田選手、今井選手(TEAM SCOTT)がパックを形成するはずなので、そこから 1 分以上遅れない』ことを目標として伝えました。
時間通りにスタートを切ると、佐藤は調子が良いのか、スルスルと先頭に立ち、実にスムーズに先頭で最初のロングクライムに入ってきました。
案の定、武田選手が引っ張る形で、小林選手、少し遅れて今井選手と続きます。しばらくするとロングクライムを終えた選手がダウンヒルセクションをクリアし、フィードゾーンを通過。
ダウンヒルのスキルが不足する武田選手が、小林選手の後ろに付けて 2 名がパック、その後ろ 10 秒ほどで今井選手が通過。その後、予定通り 58 秒のビハインドで寺島選手(自転車村 R)、佐藤がパックでフィードゾーンを通過。ツライ顔をしていますが、フィードゾーンで新しいボトルを受け取り、寺島選手と共に前を追う佐藤の足色は明らかに好調です。
このままセカンドラップを順調に走り、サード、フォースでペースを上げる予定通りの展開でした。セカンドラップのロングクライムも寺島選手と共に順調にこなしていることが確認できたため、期待しながらフィードゾーンで次の補給の準備をします。
レースはセカンドラップのダウンヒルセクションを終えた中腹地点で動きました。先頭のペースが上がったので、佐藤がこれ以上離されないように期待しますが、今井選手、しばらくして寺島選手がダウンヒルセクションを終えて上り返しに入っていきます。しばらくして佐藤と違うジャージが見え、橋口選手(Team 轍屋)であることが確認できてから、しばらくして佐藤の姿がようやく見えました。
フィードゾーンを通過する佐藤に激を入れようとすると、佐藤はフィードゾーン内に入り、強い腹痛を訴えてしばらく動けなくなりました。呼吸を落ち着かせ、しばらく時間を取ることにしましたが、佐藤の腹痛は治まりません。前日からマッサーの川原さんに腹痛を訴えていたのは知っていましたが、ケアもしてもらったこともあり、十分に走行可能かと思っていましたが、レースを中止させる事にし、コミッセールに状況を伝え、80%カット地点で DNF を宣言するように指示しました。
すでに7名の選手がフィードゾーンを通過し、しばらくして佐藤が戻ってくると、やや体調が戻ったのか、ペースを上げて走っています。しかしながらこの周回で 80%ルールが適用され、-2 ラップでのレース終了となりました。
続く13:40 スタートのエリート男子には、小野寺と竹内が出場。
前日のコースインスペクションで二人のバイクに装着したチェーンデバイスが良く機能し、八幡浜で課題となったチェーントラブルに対しての対策は万全を期しました。
レースは 81 名が出走。スタート最前列からスタートの小野寺は、勢いよくスタートしましたが、ペダルが嵌っておらず、やや出遅れます。
一方、2 列目からのスタートとなった竹内は、うまく 1 列目をすり抜けて絶好の位置でコースイン。スタート直後に落車が発生しましたが、小野寺、竹内共に影響はなく、最初のロングヒルクライムをこなします。
勢いよく飛び出したのは、ここ数レースで好調を維持する平林選手(SPECIALIZED RACING JAPAN)、それに続き沢田選手、平野選手の BRIDGESTONE ANCHOR 勢、また MIYATA-MERIDA BIKING TEAM とトップチームに小野寺、竹内が割り込みます。
スタートしてからのロングクライムは、途中まで目視できるものの、シングル区間に入ってからは、うっすらとジャージの色程度で確認ができるだけ。またダウンヒル区間は全く視界に入りませんので、フィードゾーン付近で選手が来るのを待ちます。
ファーストラップをトップで終えたのは前田選手。竹内はファーストラップを9位、小野寺も10位でまずまずの展開です。
セカンドラップに入り、前田選手がいったん落ち着きましたが、依然として好タイムで、むしろ後続を引き離しつつあります。明らかに今日のレースでは前田選手の走りは群を抜いていました。
小野寺はセカンドラップ以降 14 分台となかなか上がらないスピードにイライラを募らせますが、我慢の走りで 11 位前後をキープ。
一方、竹内はセカンドラップでまさかの大ブレーキ。待てど暮らせどフィードゾーンに戻ってこない竹内に、全てのトラブルに対応できる様、機材を全て準備して待機するも、その後しばらくして現れた竹内は、全身の力が全く入らない様子で、フラフラとクライムセクションを何とかこなす状況。機材には何のトラブルもなく、『落ち着いて、やり直そう』としか声を掛けられない程に憔悴しきっています。異常なまでに順位を落としました。その後も 16 分台後半のラップで我慢の走りを続けながらも、フォースラップで 80%ルールが適用され、-2 ラップでレースを降りました。
小野寺は、フォースラップ以降スピードを取り戻し、ラップタイムも回復。一時は 11 位まで落ちた順位を9位まで回復してフィニッシュとなりました。
2 戦続けて機材とのマッチングに苦しみ、大事なレースで結果を出せていないことについて、次節での必勝を誓いたいと思います。
次節は、5月21日(日)に開催される CJ-U 勢和多気ヤマジテカップ 2017 となります。
当チームへの多大なるご支援に感謝し、次のレースにつなげてまいります。
公式リザルト
エリート女子
8. 佐藤 寿美 神奈川県 drawer THE RACING -1 Lap
エリート男子
9. 小野寺 健 神奈川県 drawer THE RACING 1:24:55.01
46.竹内 遼 神奈川県 drawer THE RACING -2 Laps
レース結果はエリート男子カテゴリーに出走した小野寺選手の9位をトップに、選手らの成績は振るいませんでした。
しかしながら、嬉しい知らせも届いているので、今後のレースに是非期待したいと思います。
2015年のアジア選手権ジュニアカテゴリーで優勝した経験を持つ竹内選手 。
エリートカテゴリーでもアジアトップとなれるよう見守りましょう!
Photo by drawer THE RACING